
税理士の仕事には、人に聞きづらい迷いがある。条文や通達を調べれば、一定の答えは見つかる。AIに聞けば、論点整理も早い。それでも最後に残るのは、「この顧問先にはどう伝えるか」「自分なら、どこまでリスクを見るか」という実務の判断だ。
上場企業対応やBPO、経営支援を得意とするアンパサンド税理士法人(東京・墨田区)の山田典正代表社員税理士(写真)が立ち上げる税理士向けクローズドコミュニティ「税創会」は、そうした日々の悩みを持ち寄る場として始まる。テーマは「共創」。税務・会計・経営支援を一人で抱えず、悩みをケースとして蓄積し、実務の力に変えていく。
山田氏が取材で繰り返したのは、「法律相談の場ではなく、実務相談の場です」という言葉だ。白か黒かを判定するだけなら、書籍や研修でも学べる。しかし現場では、顧問先の事情、税務調査への備え、説明の仕方まで含めて考えなければならない。「持ち帰ってもらうのは、“アンパサンドならこうする”という一つの実務例です」。正解を断定するのではなく、判断材料を増やす場である。
想定するのは、大規模事務所というより、数名から10人規模の会計事務所だ。所長が採用、教育、顧問先対応まで抱え、相談相手が限られる事務所。顧問料改定をどう切り出すか。月次報告で何を話すか。スタッフにどこまで任せるか。AIを実務のどこに入れるか。こうした悩みは、研修会の最後に手を挙げて聞くには少し生々しい。
中核になるのが、山田氏の言う「事例のシャワー」だ。水源は二つ。一つは、アンパサンド税理士法人の社内で生まれる税務相談やFAQ、顧問先対応、スタッフ指導、業務改善の事例。もう一つは、会員から寄せられ…
第112号の目次
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AI戦略発表で見えてきた2つの方向性
「SaaSの死」が語られるなか、会計ソフト大手がAI戦略を相次いで発表した。フリーとマネーフォワードは外部AIに門戸を開くMCP対応へ。一方、TKCはMCPを提供しないと明言し、AIを内蔵する道を選ん…
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TKC全国役員大会に1,200人
第53回TKC全国役員大会が7月16日、帝国ホテル(東京・千代田区)で開催された(写真)。「未来への岐路進化の道を歩き、社会を照らせ!」を統一テーマに掲げ、来賓を含め約1,200人が参加した。オープニ…
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会計連、63法人に拡大社会的プレゼンスの向上へ
(一社)会計事務所連携協議会(会計連、東京・中央区、理事長=本郷孔洋氏)は7月7日、加盟法人が63法人に拡大したと発表した。所属事務所の総従業員数は1.9万人、総顧問先数は16万社をそれぞれ超えたとい…
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銀行明細の入力を自動化
会計事務所業界に長年寄り添い、現場の声を製品づくりに反映してきた老舗ソフトメーカー、(株)シスプラ(群馬・高崎市、代表取締役社長=椛澤均氏)。同社は2026年6月、クラウド会計「KEEPERClub」…
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アプリ不要で証憑撮影!「ファイルBOX」がモバイル対応
(株)ミロク情報サービス(東京・新宿区、代表取締役社長=是枝周樹氏、以下MJS)は6月13日、クラウドストレージサービス「かんたんクラウドファイルBOX」のモバイル対応を始めた。スマートフォンで領収書…
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フリー「freee統合ワールド2026」
フリー(株)(東京・品川区、代表取締役CEO=佐々木大輔氏)は6月16日、経営とバックオフィスをつなぐ祭典「freee統合ワールド2026」を東京・新宿で開催した(写真)。会計とAIの融合が主軸となっ…
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全国からユーザーが集うAI時代のRPA活用を共有
RPA導入支援のASIMOV ROBOTICS(株)(アシモフ・ロボティクス)(東京・新宿区、代表取締役CEO/CTO=藤森恵子氏)は、7月15日、東京・新宿にてユーザー会を開催した(写真)。冒頭では…
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中小企業のAI導入を後押し
税理士が顧問先である中小企業のAI導入を支援する。その実践を目的に「日本AI税理士連盟(JATA)」が6月15日、東京・八重洲で設立キックオフを開いた。理事長には本郷孔洋氏(辻・本郷グループ会長)が、…
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税理士コミュニティ「税創会」始動
税理士の仕事には、人に聞きづらい迷いがある。条文や通達を調べれば、一定の答えは見つかる。AIに聞けば、論点整理も早い。それでも最後に残るのは、「この顧問先にはどう伝えるか」「自分なら、どこまでリスクを…
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審査する面接が人を逃す
「求人を出しても応募が来ない」「やっと採用しても、すぐに辞めてしまう」。本書は、所長のこの二つの嘆きに正面から向き合う。会計事務所に的を絞り、採用から定着までを丁寧につないだ実務書である。生産年齢人口…
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節税から成長支援へ税理士と事業家をつなぐ「税育」
「税理士はその業務を、経営者の面倒を引き受ける作業にとどめるのか。付加価値としてリスクの伴う節税提案にとどめるのか。それとも納税を信用に変え、顧問先の挑戦を支える存在になれるのか」――。(一社)日本税…
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10年続く士業横断の学び
(一社)57士業の会は、税理士、公認会計士、弁護士、社会保険労務士など、異なる士業を横断してつなぐ団体だ。「57」は昭和57年生まれを意味する。2024年7月に一般社団法人化し、東京・新宿区を拠点に活…
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税理士交流イベント「東海万博」
東海地域の税理士有志が立ち上げた交流イベント「東海万博2026」が、10月23日、ストリングスホテル名古屋(愛知県・名古屋市)で開かれる。昨年に続く第2回の開催で、税理士による事務所経営の対談や、参加…
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顧問先を導く融資支援の実務 第2回
顧問先から「銀行からいくら借りればいいでしょうか」と相談を受けた経験のある会計事務所の方は多いと思います。この質問に対し、「できるだけ多く借りておきましょう」「銀行が貸してくれるなら借りておきましょう…
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これがAIの達人だ! 第2回
AI秘書を導入しているKneesbee税理士法人では、法人の決算・申告書作成の自動化に着手し、すでに稼働を開始した!法人決算から申告書作成の準備までをAIが自律的にこなす仕組みが、Kneesbee税理…
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日本の農業は税理士が守る! 第6回
令和のコメ騒動で農業への関心は高まった。しかし、国民の多くは日本の農業の危機的状況を知らない。高齢化と後継者不足の深刻さは増すばかりである。課題は農作物の生産面だけではなく、事業承継や相続対策など、税…