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AI戦略発表で見えてきた2つの方向性
MCP開放のフリーとマネフォ、内蔵型のTKC

「SaaSの死」が語られるなか、会計ソフト大手がAI戦略を相次いで発表した。フリーとマネーフォワードは外部AIに門戸を開くMCP対応へ。一方、TKCはMCPを提供しないと明言し、AIを内蔵する道を選んだ。AIがいよいよ活用段階を迎えるにあたり、各ベンダーがAIとどう向き合うのかに関心が集まっている。

「SaaSの死」は本当か?

生成AIとAIエージェントの進化が、業務ソフト業界の製品戦略を揺さぶっている。クラウドで業務ソフトを提供するSaaSは、もはやAIに代替される――。2024年ごろから米国で語られ始めたこの言説が転機を迎えたのは今年2月だ。Anthropic(アンソロピック)社が新型AIモデル「ClaudeCowork(クロード・コワーク)」を発表した。既存の業務ソフトがAIに置き換えられるとの見方が広がり、米国ではソフトウエア関連株が軒並み急落。「SaaSの死」は一気に現実味を帯び、日本の会計ソフトを中心とする中小企業向け業務ソフト業界にも波紋が及んだ。

もっとも、有力な論者の多くは「全滅論」を採っていない。データの出し入れしか提供しないSaaSは淘汰される。一方、業界の専門知識とデータ基盤を持つSaaSは生き残るという二極化論が大勢だ。会計ソフトは、税務・会計の知見と企業の取引データを構造化して蓄積する典型的なデータ基盤型である。この見方では生き残る側に入る。ただし、どう生き残るかは各社の選択に委ねられている。その回答が、この春相次いで示された。

MCP開放か、システム内蔵型AIか

カギを握るのは、AIエージェントと外部サービスをつなぐ標準規格「MCP(ModelContext…

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