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新しい「公益信託」制度の施行迫る
資産家等への対応に事前の準備を

 新しい公益信託法が、来年春に施行される予定だ。日本ではそれほど多くは活用されていなかった公益信託だが、今回は大幅な改正内容となっている


 「公益信託に関する法律」が昨年制定され、来年の春には施行される予定だ。使い勝手がかなり良くなったと評される新しい公益信託の普及には、相続対策など資産家の相談に対応する会計事務所の存在が当然のことながら大きなポイントになるはずだ。民事信託分野で50年の経験を有する専門家、高橋倫彦氏(民事信託活用支援機構代表理事)は「せっかく制度が準備されたが、まだ、あまり知られていない。税理士が顧客から相談を受けた時に『公益信託というものがあります』と、ぜひ提案して欲しい」とこの制度の普及を訴える。

制度改正の背景

 同氏によれば、制度改正には国の置かれた状況が深く関わっている。先進国で最悪と言われる国家財政は破綻に近い状況であり、さらに国家予算に占める社会保障関係費は上昇を続ける。もはや政府に頼ることは難しく、民間による公益活動を広げたいというのが国の希望だ。内閣府が設置した有識者会議も、民間による公益的活動(民間公益)の必要性を説いている。しかしながら、日本には寄付文化がまだ定着していない。他方、アメリカでは寄付文化が根付いている。日本とは桁違いの金額が食料支援や難病治療などに寄付される。マイクロソフト創業者のビル・ゲイツの信託も有名だ。さて、今後、日本に寄付文化は広がるだろうか。主な改正点今回の公益信託制度の大きな改正点は以下の通りである。

(1)受託者の拡大

受託者(信託運営主体)が信託銀行以外の公益法人やNPO等にも拡大された。

(2)信託財産の多様化

信託財産…

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