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業務ソフトの工場見学 第1回
株式会社ジョブカン会計 取締役CTO 藤原 尚紀

 Windowsアプリからクラウドへのシフトが進んでいる。過去を振り返れば、会計事務所の商売道具である会計・税務ソフトが、いわゆる専用機やDOSからWindowsへ移行するころの苦労を思い出す。その裏にある開発者の苦労を知ることでクラウドシステムの見え方も変わるかも知れない。業務ソフト一筋のエンジニアに、業務ソフトの工場見学の案内係をお願いした。 


 私がエンジニアの道を歩み始めたのは、平成元年(1989年)のことです。バブル景気が弾ける直前の、まだPCのメインOSがMS-DOSだった時代でした。入社後、運良く社員旅行でサイパンへ行けたのですが、35年の会社生活で唯一の社員旅行となりました。その後、Microsoft Windowsが日本に本格的に普及するまで、さらに4年ほどの歳月が必要でした。今回は、そんなMS-DOSでのプログラミングが、現代のWindowsとどう違っていたのか、当時の記憶をたどりながらお話ししたいと思います。

 MS-DOSでのプログラミングは、Windowsのそれと比べて、考え方や作法が大きく異なります。MS-DOSでは、一度にひとつのアプリケーションしか起動できませんでした。自分が作ったアプリがPC全体を「独占」できるため、ハードディスクやメモリを自由に操作できます。他のアプリに干渉される心配がなく、まるでPCの「絶対的な支配者」になったかのような感覚でした。プログラムの流れは上から下へ順に実行され、全て自分が決めた通りに流れていき、「手続き型」プログラミングと呼ばれます。MS-DOSではアプリの主導権がプログラムにあり、いわばユーザーの行動を支配していま…

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