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第110号 2026.4.1

日本の農業は税理士が守る! 第4回
税理士 小島 拓也

令和のコメ騒動で農業への関心は高まった。しかし、国民の多くは日本の農業の危機的状況を知らない。高齢化と後継者不足の深刻さは増すばかりである。課題は農作物の生産面だけではなく、事業承継や相続対策など、税理士の力が必要な領域にも及んでいる。北海道には、高度なスキルと熱き情熱で、農業経営の継続のために戦う若き税理士がいる。


農業経営の相談を受けていると、「数字が苦手で・・・」「会計はよく分からない・・・」という言葉を耳にすることが多い。しかし、私はいつも違和感を覚える。農業者は決して数字から逃げているわけではない。天候、収量、相場、人手不足――不確実性の高い環境の中で、日々、誰よりも重い判断を積み重ねている。問題は、会計や税務の数字が「経営判断につながる形」で手渡されていないことにある。

農業は、経験と勘が尊重されてきた産業だ。しかし、規模拡大や法人化、設備投資、事業承継といった局面では、経験だけに頼った判断は通用しなくなっている。それにもかかわらず、試算表は申告のためだけに作られ、経営の現場では十分に活用されていないケースが少なくない。私は税理士として、「数字をきれいにまとめる」こと以上に、「数字を使って一緒に考える」ことを大切にしている。

ある農業法人から、「利益は出ているはずなのに、なぜか資金が残らない」という相談を受けたことがあった。帳簿上は問題がなくとも、資金の動きを丁寧に見ていくと、大型機械の更新と借入返済の時期が重なり、経営の自由度を大きく奪っていることが分かった。私は税額の話をする前に、「この設備投資は、何年使い、どの段階で次の更新が来るのか」「更新のタイミングで、後継者は…

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