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「弥生会計の父」工藤一雄を偲ぶ
業務ソフトウェア開発に偉大な貢献

 「工藤一雄」さんは、弥生会計・弥生給与・弥生販売のすべてに関して、そのコンセプトから基本設計ま でを作り上げた設計者である。1987年、大阪に本社があった日本マイコンの開発部長として、弥生会計 (DOS版)を当時としては衝撃的な8万円という低価格で世に出した

工藤さんからいつも元旦に届くはずの年賀状が見当たらない。少し嫌な予感がした。11月にも長電話をしたが、その日は珍しく元気がなかった。

令和6年12月25日のクリスマスの日に、弥生シリーズの生みの親である工藤一雄さんは旅立った。享年78歳。

工藤さんにはPC業務ソフトの将来が見えていたのだと思う。機能と価格から必ず売れるという自信があった。

日本だけでなくアメリカを研究していた。そのため英語が読めるようになってしまったそうだ。
インテュイット社の会計ソフト「QuickBooks」なども研究していた(インテュイット社には、1997年に買収されることになったが)。

工藤さんは、とにかく、博学で研究熱心な人。ソフトウェア開発への情熱は引退してから20年近く経った昨年まで衰えていなかった。

コンピュータ専門誌を読み続け、PCは自作し、新しい開発言語の習得のために数学や統計学も勉強し直していた。

電子音楽も興味があったようで自作の曲を聞かせてもらった。これはわたしの耳には「迷曲」に聞こえたが。関西人特有のユーモアは忘れなかった。

自分のことは常に「男前」と呼んでいた。電子音楽から次は実物のチェロ演奏の練習を始めた。チェロを拝見した時、私の悪い趣味ですぐに値段を聞いたが、教えてくれなかった。チェロの先生は美人でしょ、と聞くとニヤリとした。

工藤さんは、常…

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