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SoLabo 自社開発をやめた税理士が選んだ道
データを生かすための業務設計とは

インボイス制度や電子帳簿保存法への対応を背景に、税理士業務を取り巻くデータ量は急速に増えている。電子化やクラウド化は進んだものの、多くの事務所では「保存して終わり」にとどまり、業務や付加価値創出に十分活かされているとは言い難い。

こうした課題意識のもと、「データの保存意識を変える」ことを軸にサービス開発を進めてきたのが、(株)SoLabo(東京・渋谷区、代表取締役=田原広一氏・写真)が開発した「TaxSys(タクシス)」である。同社が重視するのは、AIやツールの新しさではなく、「データをどう整理し、どう業務につなげるか」という設計思想だ。その背景には、過去の失敗経験がある。かつて自社で開発したAI-OCRが現場に定着しなかった経験から、田原氏は機能を増やすよりも、既存ツールを前提に業務全体を組み直す必要性を痛感したという。TaxSysでは、Googleドライブを基盤に、顧問契約時点で必要なフォルダ構成を自動生成し、集約された領収書や請求書データをAI-OCRで読み取る。日付や金額、インボイス番号などの事実情報を整理し、会計期間外のデータには注意喚起を行う。freeeやマネーフォワードとはAPI連携し、弥生会計などにはCSVで対応する。

特徴的なのは、仕訳の自動判別をあえて行わない点だ。処理ルールは顧問先ごとに異なるため、TaxSysは「事実データを正確に整える」役割に徹し、最終判断は人や会計ソフトに委ねる。この割り切りが、税理士の責任領域を守る設計につながっている。

当初は小規模事務所向けを想定していたが、現在では200~300人規模の税理士法人での導入も進む。AIの進化により、単な…

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