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事務所後継者問題 解説シリーズ - 事業合流の実際
税理士法人東京さくら会計事務所編 - (2)

会計事務所事業承継アドバイザー
中尾 安芸雄

異なる歴史と社風。離れた事務所を一つにまとめる「業務基準書」

事業合流(用語解説参照)に近い手法で職員140名まで成長。累計で約20事務所が参加してきた組織を繋ぎとめているものは、創業者が作成し、毎年職員が改訂を続ける「業務基準書」の存在ではないだろうか。

税理士法人東京さくら会計事務所(以下、「東京さくら」)は、平成15年の法人設立から約20年で、累計20事務所が事業合流に参加。移転や統合などを経て、現在11拠点(銀座/小金井/立川/厚木/さいたま/所沢/熊谷/越谷/佐久/足利/浦安)である。

所長の高齢化や体調などが要因で事業合流することとなった各事務所は歴史も社風も異なるが、毎月の所長会や年1回実施される社員総会などを見学すると一つの組織として運営されている印象を強く受ける。

その理由の一つに「業務基準書」があるのではないか。この文書の内容、そして必要となる理由を考えるためにも、東京さくらの事業合流の歴史を少し振り返ってみたい。

突然の相談、所長の急逝など予測できないスタートばかり

それぞれの事業合流のきっかけは、そのほとんどが突然の相談である。数年かけて協議し決定するような余裕は通常なく、高齢や病気など事務所の継続が厳しくなった相談が急に飛び込んでくる。

創業者の横尾氏(税理士横尾和儀)が小金井で開業後、熊谷事務所を氏家氏(税理士氏家健二)が担当して設置した以降は、すべて既存事務所との合流契約になる。銀座事務所から合流ははじまるが、足利事務所は合流契約直後に所長が急逝する事態となる。

また、越谷事務所は先生が亡くなった後の相談であり緊急に税理士…

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