さきごろ、「第7回税理士実態調査報告書」が税理士に向けて公表された。この調査は、およそ10年毎に実施されることから、税理士の“国勢調査”とも呼ばれ、今回は全国の税理士81,202人および税理士法人4,964法人を対象に実施。その結果、回答率は44.8%と高く、税理士業界の現状を把握するための貴重な資料となっている。
今回の報告書では、業界が直面する構造的な課題が改めて浮き彫りになった。最も顕著なのは、開業税理士の高齢化が一層進行している点だ。前回調査で最多だった60代の割合がわずかに減少し、70代が大幅に増加。60代以上の開業税理士の割合はついに62.4%を占めるまでになった。
これと連動し、後継者不在の問題も深刻さを増している。後継者が「いない」と回答した割合は8割を超え、4割以上が「自身の代での廃業を予定している」と答えるなど、事業承継は待ったなしの状況だ。
また、資格取得方法では試験免除者が試験合格者を初めて上回り、人材の入り口にも変化が見られる。国税OBの登録者が半数を超え、50歳未満の税理士は17%しかいない。後継者が必要な事務所の数に対して、若い税理士が絶対的に不足しているのだ。
今回の調査結果をもとにして、機械的に10年後の事業承継の実態を想像してみたい。
仮に「70歳の時点で事業承継か廃業を決断する」と仮定すると、現在60歳以上の開業税理士は、15,012人であり、10年後には全員が70歳以上となる。後継者がいない割合は84.5%であり、その内の44.1%が 将来は廃業することを考えているので残り55.9%が後継者不在の課題を抱えていることになる。その数は7,091人とな…
第105号の目次
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