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事務所後継者問題 解説シリーズ - 事業合流の実際
税理士法人東京さくら会計事務所編 - (3)

離れた拠点を結びつける横断型組織

多くの会計事務所は、所長が直轄する「文鎮型組織」である。M&Aで統合した場合でも、所長が変わることがあっても、拠点ごとに文鎮型のままとなるケースが多い。その結果、拠点間の連携は少なく、一体感が醸成されにくい。税理士法人東京さくら会計事務所はその課題を克服するために、拠点横断型の組織体制を導入し、各拠点が有機的に連携する工夫をしている。

これまでの連載では、事業合流(用語解説参照)を実践している税理士法人東京さくら会計事務所(以下、東京さくら)の歴史と概要を連載1回目で紹介した。連載2回目では、歴史と社風の異なる事務所が合流しながらも一つの組織として機能するための要因として「業務基準書」の役割を取り上げた。これは東京さくらにおける「憲法」とも言えるものである。

しかし、業務基準書を職員が日々守っているだけでは組織的な一体感は生まれないだろう。今回は12拠点に分散した組織がいかにして運営されているかを紹介した。

ブロック制と専門部

東京さくらは、全体の組織運営に「ブロック制」を採用している(図1)。12拠点を第1ブロックから第4ブロックに分け、それぞれにブロック長を置き、各拠点長(所長)を統括する。4つのブロックは概ね地域で区分けされている。現在は、 (1)東京の東部と千葉、 (2)東京西部、 (3) 北関東、 (4) 神奈川となっている。各拠点の所長にすべてを一括して任せるのではなく、所長もブロック長に相談することができる体制だ。

各所長の経験や年齢も多彩であり、国税OBもいる。ブロック制により所長の負荷を多少は軽減し、また所長登用への心理的なハードルを下げ…

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