M&Aの現場において、財務デューデリジェンス(財務DD)は買収の可否を左右する重要な工程です。しかし膨大な財務資料に目を通し、リスクや実態を洗い出す作業は時間がかかり、担当する税理士や会計事務所のスタッフにとって大きな負担となっているのが実情です。
こうした課題に対し、生成AIを実務にどう組み込むかという議論が広がるなか、株式会社M&Aナビとソルビス税理士法人は、財務DD業務の一部を自動化する仕組みを共同で開発し、その内容を紹介するウェビナーをYouTubeで無料公開しました。
■財務DD業務の負荷とAI活用の背景
財務DDは、担当者の経験とスキルに依存する部分が大きく、案件数が増えるほど対応工数が積み上がりやすい業務です。こうした状況を受け、両社は生成AI「Claude」が備える拡張機能「Skill」を活用し、財務DDの一部を自動化する仕組みを構築しました。この仕組みは机上の検証にとどまらず、ソルビス税理士法人が実際の財務DD業務のなかで運用している点が特徴です。
■ウェビナーで公開された実演の内容
今回のウェビナーでは、「AIはここまでできる 財務DDを自動化する実演」と題し、ソルビス税理士法人の担当者が実務の現場での運用状況をもとに解説しています。単にAIでできることを紹介するだけでなく、AIに任せきれず人の判断が必要となった工程についても、実際の経験を踏まえて言及している点が実務者にとって参考になりそうです。
実演する財務DDの3工程は、以下の通りです。
(1)スコーピング(調査範囲の設計)
財務DDの初期段階で、どこまでの範囲を調査対象とするかを設計する工程です。案件ごとに重点を置くべきポイントは異なるため、判断力が求められる部分でもあります。
(2)BS・PL分析(貸借対照表・損益計算書の分析)
財務DDの中心となる分析工程です。数値の傾向やリスクの兆候を読み取る作業にAIをどう活用しているかが実演を通じて示されています。
(3)レポート作成
分析結果を報告書としてまとめる工程です。資料作成にかかる時間の圧縮が期待できる領域として紹介されています。
■視聴をおすすめしたい方
財務DD業務にAIの活用を検討している税理士・会計事務所の方はもちろん、DDにかかる時間や工数の削減を課題と感じている方、Claudeなど生成AIを実務でどのように使えるのか具体的な事例を知りたい方にとって、実務に即したヒントが得られる内容といえそうです。M&A関連業務における生成AI活用の一事例として、参考にしてみてはいかがでしょうか。
(画像:株式会社M&Aナビのプレスリリースから引用)
※参考:株式会社M&Aナビプレスリリース(2026年8月14日)
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