税理士・会計事務所業界の“知る”を支える、情報プラットフォーム

ニュースやお役立ち情報を随時更新!最新のトレンドなら「税界タイムス」

税理士が送金明細作成アプリを半日で作成-Claude Codeを活用

税理士が送金明細作成アプリを半日で作成-Claude Codeを活用

税理士業務のIT化と言うと、会計ソフトの選定やクラウド化の話に留まりがちです。しかし最近、プログラミング未経験の個人税理士が、自らアプリを開発し、外部委託していた記帳業務を自社処理に切り替えつつあるという事例が公開されました。株式会社ifが提供する生成AI伴走支援サービス「if AI Partner」の利用者による報告です。

■ 段階を踏んだAI活用が、半日開発というスピードを生んだ

この事務所は正社員1名、顧問先約50社、確定申告約30名という規模の個人税理士事務所です。最初から開発に取り組んだわけではなく、まずは通帳や明細のデータ入力といった既存業務の効率化から着手しています。約2日かかっていた入力作業が約30分に短縮された段階を経て、次にコードを書くAI「Claude Code」の導入に進んだといいます。

導入直後に開発した最初のアプリは約1週間(実作業16〜20時間)を要しましたが、その後は開発スピードが加速し、直近では不動産オーナー向けの送金明細作成アプリを半日で仕上げたとのことです。通帳PDFの読み取りから入金元・物件の特定、明細のPDF出力までを一貫して行う内容で、税理士として業務の勘所を把握しているからこそ、細かなヒアリングを経ずに自ら要件を設計できたと語られています。

■ 仕訳アプリの実運用と、記帳業務の内製化

もう一つの成果は、自社開発した仕訳アプリの実運用です。レシート等をOCRで読み取り、勘定科目を判定し、会計ソフトへのインポート形式で出力する仕組みで、スタッフも実際に使い始めているとのことです。これにより、従来は処理に約10営業日、繁忙期には20万円程度のコストがかかっていた記帳業務の外部委託を、自社処理へと切り替えつつあるといいます。

運用面では、OCRの誤判定をルールとしてデータベースに蓄積し、AIの仕様変更に左右されにくい設計にしている点も注目に値します。加えて、開発物の脆弱性チェックや、顧客の財務データを扱う前提での法人向けプランへの移行、契約への覚書追加といった、士業らしいセキュリティ・ガバナンスへの目配りもうかがえます。

■ 事務所の実務にどう活かせるか

この事例が示すのは、開発スキルそのものよりも、業務知識を持つ専門職がAIを使いこなすことで生まれる価値です。要件定義に必要なのは高度なプログラミング知識ではなく、日々の業務理解であるという点は、多くの税理士事務所にとって参考になるはずです。

税理士事務所や会計事務所におけるClaude Codeの活用は、近年何かと話題にのぼるようになりました。記帳業務の内製化やアプリ開発という選択肢が、すでに事務所の現場で現実的な取り組みとして動き始めていることは、今後の業務設計を考えるうえで一つの参考材料になるのではないでしょうか。

(画像:株式会社ifのプレスリリースから引用)

※参考:株式会社ifプレスリリース(2026年7月7日)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000067.000103307.html

コメント

コメントはまだありません。