2027年4月から上場企業グループへの強制適用が迫る新リース会計基準。その対応に向けたシステム整備が、中堅・大企業の財務現場でいよいよ本格化しています。株式会社TKCは2026年6月、中堅・大企業向け固定資産管理システム「FAManager」を新リース会計基準に対応させた形でリリースしました。
■新リース会計基準の概要
新リース会計基準は、国際的な会計基準との整合性確保を目的として改正されたものです。対象は金融商品取引法の適用を受ける上場企業とその子会社・関連会社で、2027年4月1日以降開始する事業年度の期首から適用されます。
最大の変更点は、原則としてすべてのリース取引について「使用権資産」および「リース負債」をオンバランス計上しなければならない点です。特に不動産賃貸借取引を多く抱える企業では財務諸表への影響が相当大きくなる可能性があります。また、リース期間の決定に際して、解約不能期間に加え、延長・解約オプションの行使可能性を考慮する必要がある点も、実務上の難所のひとつといえます。
■「FAManager」レベルアップの実務的なポイント
今回提供されたのは対応の第一弾で、新基準の適用が始まる前から、新たにリースと識別される資産を先行登録・管理できる機能が搭載されています。
・先行登録機能の搭載
新たにリースと識別された資産を、新基準適用前から登録できるようになります。
・新リース会計専用メニューの新設
「新リース会計」タブを追加し、必要な設定・管理機能を集約します。
・実務に即した契約条件への対応
・延長・解約オプション等を考慮した“実質的”なリース期間の登録を可能とします。
・最大3つの支払パターンの登録を可能にし、あらかじめ支払額の変更が見込まれる場合など、複雑な支払条件にも対応します。
・フリーレント(無償期間)の処理に対応します。
・複数月分のリース料を一括払いする場合、消費税額を支払対象となる期間に按分して計上できるようになります。
なお、適用初年度の期首においてオフバランス資産をオンバランスするための専用メニューを含む第二弾は、2026年10月頃に提供予定とされています。
■税理士として顧問先と共有すべきこと
顧問先企業が上場企業グループである場合はもちろん、その連結子会社・関連会社として対象に含まれるケースも少なくありません。新リース会計基準の適用まで1年を切ったいま、「自社がどのリース取引を保有しているか」の棚卸しから始め、システム対応の検討を早急に進めるよう促すことが税理士としての重要な支援のひとつとなるでしょう。
(画像:株式会社TKCのプレスリリースから引用)
※参考:株式会社TKCプレスリリース(2026年6月23日)
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