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令和8年度税制改正とM&Aに関する経営者の"本音"から読み解く、税理士の新たな役割

令和8年度税制改正とM&Aに関する経営者の"本音"から読み解く、税理士の新たな役割

顧問先の経営者が「知っているようで、実はよくわかっていない」状態のまま、M&Aの意思決定が進んでしまうケースが増えています。令和8年度税制改正が会社売却時の手取り額に影響を与える可能性があるいま、経営者はどこに相談したいと思っているのか。M&Aロイヤルアドバイザリー株式会社が2026年4月に実施した調査(事業承継に関心のある40〜75歳の経営者760人を対象)の結果は、税理士にとって見逃せないデータを示しています。

■ 税制改正の詳細を知る経営者は約25%

令和8年度税制改正を「知っている」と答えた事業承継に関心のある経営者は73%にのぼります。一見、認知は十分に広がっているように見えますが、実態はそれほど楽観できません。

自ら詳細を調べ、内容をある程度把握している経営者はわずか約25%。残りの多くは、人づてや報道で「なんとなく聞いたことがある」という程度にとどまっています。さらに、一定以上の高額な会社売却でオーナーの手取り額が減る可能性について「内容まで含めて知っている」と答えたのは、わずか15.5%でした。

顧問先の経営者は「税制改正がある」とは知っていても、それが自社のM&Aにどう影響するかを具体的に把握している方は非常に少ない、ということです。つまり、顧問先への情報提供と整理が、今まさに求められているフェーズにあるといえます。

■ 手取り額への関心は高いのに、なぜ相談が進まないのか

調査では、M&Aを検討する際に「税引後の手取り額を重視する」と答えた経営者が76.2%にのぼりました。売却金額の表面的な数字よりも、最終的に手元に残る資金を重視する姿勢は、引退後の生活設計や次の挑戦に直結するオーナー経営者にとって自然な感覚といえます。

ところが、税制改正の影響について専門家に「相談したことがない」という経営者が41.8%と最多を占め、「手取り額が減る可能性を知ったとしても早めに相談したい」と答えた経営者は15.9%にとどまりました。関心と行動の間に、大きなギャップが存在しているのです。

M&Aの実行時期についても、「特に変わらない」と答えた経営者が61.6%を占めており、税負担の可能性を認識していても動き出せていない現状が浮かび上がります。税務上の影響だけでなく、業績・後継者の有無・取引先への影響など複数の要素が絡み合うM&Aだからこそ、経営者は慎重にならざるを得ないのかもしれません。

■ 経営者が相談したい相手は、やはり「税理士」

相談先の意向として最も多く挙げられたのは「税理士・会計士に相談したい」で、68.2%と突出した結果でした。M&A仲介会社への相談意向が8.7%にとどまるのとは対照的です。経営者は税制改正の相談を、まず顧問の税理士に持ち込もうと考えています。

M&Aは候補先選定から契約手続きまで一定の期間を要するプロセスです。顧問先が事業承継を意識し始めたとき、「税制改正の影響はどのくらいあるか」「今から動くべきか」という問いに最も適切に答えられるのは、日頃から経営数字を把握している税理士です。

売却の意思決定が進んでから相談を受けるのではなく、日頃からこうしたテーマに関する情報提供を怠らないことも重要かもしれません。

 

(画像:M&Aロイヤルアドバイザリー株式会社のプレスリリースから引用)

※参考:M&Aロイヤルアドバイザリー株式会社プレスリリース(2026年5月21日)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000093601.html

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