税理士事務所を経営・運営するうえで、昨今もっとも頭を悩ませる問題のひとつが「人材の確保と定着」ではないでしょうか。少子高齢化による労働人口の減少に加え、確定申告や年末調整といった繁忙期に業務が集中する構造は、長年変わらない業界特有の課題です。こうした状況を打開する一手として、TISインテックグループの日本ICS株式会社が2026年5月に提供を開始したのが、リモートアクセス基盤「ICSデジタルワークプレイス」です。会計事務所と顧問先企業を同一の業務環境でつなぎ、場所を問わない働き方と大幅な業務効率化を同時に実現するというこのサービス、その概要と活用のポイントを整理します。
ICSデジタルワークプレイス
https://www.icsics.co.jp/product/digital-work-place
■ 「ICSデジタルワークプレイス」が実現する新しい業務基盤
このサービスの核心は、会計事務所の職員と顧問先企業の担当者が、ブラウザからインターネット経由で会計事務所のシステム環境に直接アクセスできるという点にあります。事務所のサーバーにデータを保持したまま外部から安全に接続できる仕組みのため、クラウド移行に踏み切れていない事務所でも導入しやすい設計になっています。
(1)会計データのリアルタイム共有で入力作業を省力化
従来の業務フローでは、顧問先から受け取った会計データをいったん自社で取り込み、入力・確認・修正のやり取りを繰り返すことが一般的でした。「ICSデジタルワークプレイス」では、会計事務所と顧問先が同一の業務基盤上で作業できるため、このデータ授受の工程そのものが不要になります。確認・修正対応も含めた一連の作業工数を最大50%削減できるとされており、仕訳作成から申告に至るまでの業務を一元化することで、属人化の防止と迅速な経営判断の支援にもつながります。
(2)多様な働き方を支えるセキュアな環境
外出先や自宅からのアクセスが可能になることで、育児・介護中のスタッフなども業務に参加しやすくなります。また、会計事務所のサーバーにデータを置いたまま外部人材を業務に組み込める設計のため、セキュリティ面での不安を最小限に抑えながら、繁忙期の即戦力として外部スタッフを活用することも現実的な選択肢となります。
■ 会計事務所のDXを「現場視点」で進めるために
「ICSデジタルワークプレイス」は税理士の現場の声を起点に開発されたサービスであり、開発元の日本ICS株式会社は「税理士360構想」として、事務所・職員・顧問先の三方向を支援するメニューを拡大していく方針です。
業務効率化とセキュリティの両立、そして多様な人材活用。これらは、これからの会計事務所が持続的に成長していくうえで避けては通れないテーマです。「ICSデジタルワークプレイス」のような新しい業務基盤は、その実現に向けたひとつの有力な選択肢となりそうです。
(画像:TIS株式会社のプレスリリースから引用)
※参考:TIS株式会社プレスリリース(2026年5月1日)
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