暗号資産を保有するクライアントからの確定申告の相談対応に苦労している税理士の方も多いのではないでしょうか。暗号資産の損益計算サービス「クリプタクト」を運営する株式会社pafinが、1,400名超のユーザーを対象に実施した調査から、現場の実態が見えてきました。
■ツールを使うかどうかで、負担感に大きな差
今回の調査で最も注目すべき点は、損益計算の方法による負担感の違いです。損益計算ツールを利用したユーザーでは「大変ではなかった」と答えた割合が42%だった一方、Excelで手計算したユーザーでは「大変だった」が55%と過半数を占め、両者の間には約1.6倍の差が生じています。
こうした差が生まれる背景には、暗号資産取引の複雑化があります。今回の調査ではステーキングの利用率が52%(前年比+4pt)、レンディングが24%(同+4pt)と伸びており、これらの報酬はその都度時価で損益を認識する必要があります。DeFi(分散型金融)の利用率も14%と増加傾向にあり、手計算で正確に対応することが難しくなってきていると言えるでしょう。
■「税率が高い」が悩みのトップに浮上
税金に関する悩みにも変化がありました。今回の調査では「税率が高い」が44%でトップとなり、前年1位だった「計算が大変」を初めて上回りました。
前年トップだった「計算が大変」が36%にとどまった背景には、短期売買の減少による計算機会の減少も考えられます。税率への課題は令和8年度の与党税制改正大綱に仮想通貨の分離課税化が盛り込まれたことから、今後の改善が期待されますが、税理士としての情報収集は引き続き欠かせない状況です。
■クライアントへのアドバイスに活かせるデータ
また、投資金額が1,000万円以上のユーザーが前年の11%から15%に増加し、取引目的でも「長期保有で資産を増やすため」が79%と大多数を占めるなど、暗号資産が本格的な資産形成の手段として定着しつつあることも調査から見えてきました。
暗号資産の税務対応において、適切なツールの導入をクライアントに勧めることは、双方の負担軽減に効果的な一手となりそうです。
(画像:株式会社pafinのプレスリリースから引用)
※参考:株式会社pafinプレスリリース(2026年4月9日)
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