近年、会計事務所の業務負担は増加の一途をたどる一方で、採用難は依然として深刻です。「従来のやり方では、もう生産性を維持できない」という危機感は、多くの税理士が共有しているのではないでしょうか。
そうした状況を背景に、会計業界における生成AI活用の機運が急速に高まっています。株式会社エフアンドエムが運営する「AI研究会」は、2026年1月に会員事務所数が700事務所を突破しました。設立からわずか1年でのことです。
■ なぜ会計事務所でAIが広がらないのか
生成AIへの関心は高まる一方で、実際に日常業務へ定着させている事務所はまだ少数にとどまっているのが現状です。「使ってみたいが何から始めればいいかわからない」「顧客情報を扱う業務で情報漏洩が心配」といった声は業界全体に根強く、関心はあっても一歩が踏み出せない事務所が多いといいます。
つまり会計事務所における生成AIの課題は「関心の薄さ」ではなく、「導入・定着のノウハウ不足」にあります。成功事例や実務に即した情報が届きにくい環境では、どれだけ意欲があっても活用には結びつきにくいのです。
■ 実務特化型コミュニティとして1年で700事務所へ
AI研究会は、こうした課題意識から2025年初頭に発足した、会計業界に特化した生成AI活用の実践コミュニティです。総合ディレクターには、セブンセンス税理士法人でシニアマネージャーを務める税理士・公認会計士の大野修平氏を迎えています。大野氏は有限責任監査法人トーマツ出身で、資金調達支援や補助金申請支援など豊富な実務経験を持ち、スタートアップ支援にも携わる実践派の専門家です。
AI研究会
研究会の特徴は、「汎用的なAI情報の発信」ではなく、会計・税務業務に直結したコンテンツに絞り込んでいる点にあります。オンラインサロンや学習動画の提供に加え、実務にそのまま使えるプロンプトの配布も行われており、生成AI初心者でも業務改善へ結びつけやすい環境が整っています。また、会員事務所同士が成功事例や失敗談を共有できる場としても機能しており、「他の事務所がどう活用しているか」を知れることが参加の大きな動機にもなっているようです。
■ 税理士にとって「今」が動き始めるタイミング
AIの活用は、業務効率化にとどまらない可能性を持っています。記帳・チェック・顧客対応といった日常業務の一部を自動化・省力化できれば、空いたリソースをより付加価値の高い業務に充てることができます。人手に頼り続ける事務所と、AIを組み込んで業務設計を見直す事務所とでは、数年後に大きな差が生まれるかもしれません。
なお、3月25日にはAI研究会の総合ディレクター・大野修平氏の書籍出版を記念した無料オンラインセミナーが予定されています。記帳・チェック・顧客対応におけるAI活用の実演が行われるとのことで、導入を検討している事務所にとって一つの入口となりそうです。
無料セミナー開催概要
【出版記念】記帳・チェック・顧客対応が激変するAI活用・最前線セミナー
開催日時:2026年3月25日 10:00~11:30/16:00~17:30
※いずれの回も同じ内容です
開催場所:オンライン(Zoom)
参加費:無料
視聴予約はこちらから
(画像:株式会社株式会社エフアンドエムのプレスリリースから引用)
※参考:株式会社エフアンドエムプレスリリース(2026年2月26日)
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